あの時代のスクリーンへ 十五才 学校IV

PrimeやU-NEXTで出会う、昔の邦画の魅力を再発見

十五才 学校IV  学校1~3葉、何回も見たけれど

あらすじ
横浜郊外に住む中学3年生・川島大介は、学校に通えない日々を過ごす不登校の少年。家
でも居場所を見つけられず、心に空虚感を抱えながら過ごしていた。
ある日、彼はふと「縄文杉を見に行く」という衝動に駆られ、両親に内緒で屋久島を目指
すヒッチハイクの旅に出る。道中で出会うのは、

強面だが優しい心を持つトラック運転手・佐々木、
ひきこもりの息子を持つシングルマザー・大庭、
そして、屋久島で出会った登山者・真知子。

様々な人との出会いや別れ、交流を通して、大介は少しずつ内面を変化させていく。
そしてついに縄文杉に辿り着き、壮大な自然の前に立ったとき、彼の心に静かな変化が
生まれる――。

この映画では、単なる物理的な移動としての旅ではなく、心の再生の物語としての旅が
描かれます。不登校という状況から逃げるように始まった旅が、やがて他人との出会い
によって「自分と向き合う旅」へと変わっていく。

縄文杉はただの目的地ではなく、「時間を超えてそこに在るもの」の象徴。人間の小さ
さ、自然の大きさ、過去から未来へとつながる命の重みを、無言で語っている存在とも
言えます。大介は旅の途中、様々な「大人」と出会います。それぞれ不完全で、問題を
抱えている人物たちですが、彼らの言葉や行動が、大介の心を揺さぶり、「学校」以外
の学びを与えていきます。

見どころ・印象的なシーン
トラック運転手・佐々木との無骨だが温かいやりとり 大庭と息子・登との交流シーン
に見える家族の断絶と再生 真知子との登山で描かれる「言葉少なな共感」縄文杉の前
での無言の佇まいが象徴する、大介の内面的な成長 最後の父親との再会シーンで見せ
る微かな希望と未来への一歩

こんな人におすすめ
不登校や思春期の悩みに寄り添う映画を探している方
自然と人間の関係、家族のあり方を描いた作品に興味がある方
山田洋次監督の人間ドラマが好きな方
1990~2000年代邦画の「静かな名作」を探している方

 

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